地域の話題

都市デザイン学習会が女鳥羽川マップ製作 歴史や動植物をイラストで紹介 

地図を紹介する山本代表。つなげることで全体像を把握できる

 松本市の建築関係者や商店主らでつくる「松本都市デザイン学習会」(山本桂子代表)はこのほど、中心街を流れる女鳥羽川沿いを描いた「はじめての女鳥羽川遡上俯瞰川MAP」を製作した。田川との合流点から、上流に向かって洞橋までの約7キロ区間の女鳥羽川に架かる橋の歴史、水辺に生息する昆虫や野鳥などをイラストで分かりやすく紹介している。

 5枚一組で、各縦42センチのカラー印刷。コンパクトに折りたため、地図を手に散策できるようにした。5枚目は女鳥羽川水系を網羅する全体図や、河川の構造や川沿いで増殖する外来植物の解説が載る。地元のイラストレーターが挿絵を手掛けた。各地図をつなげることもできる。
 同会が令和3年に始めた「女鳥羽川再発見プロジェクト」で8回の講座を開き、成果としてまとめた。公共空間としてほぼ手つかずの女鳥羽川に注目し、多くの人に魅力を伝えようと企画した。山本代表は「地元に暮らす人が身近な川に親しんでほしいとの思いで製作した。地図を参考に河川敷を歩くと新たな発見があるはず」と話す。
 県の地域発元気づくり補助金を活用し、製作部数は3000部。21日午後2時からまつもと市民芸術館でシンポジウムを開き、参加者に配布する。参加無料で、基調講演や女鳥羽川を観察してきた人たちのパネルディスカッションがある。地図は2月に川沿いで開くフィールドワークでも配布し、川沿いの小中学校などに配る。