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SLライトアップ 通年で 南木曽の「D51型」 住民有志 照明を常設化

ライトアップされたSL公園の車両と勇姿を見つめる鉄道遺産を愛する会のメンバー

 南木曽町読書のSL公園に保存されている蒸気機関車(SL)が、通年でライトアップされるようになった。冬季に照らすのが恒例だったが、多くの人にあらためて注目してもらおうと住民有志でつくる「南木曽鉄道遺産を愛する会」が照明を常設化し、文字通りスポットライトを当てた。

 SLは「デゴイチ」の愛称で親しまれた旧国鉄のD51型で、昭和49(1974)年から公園に展示されている。夜になると計3台の発光ダイオード(LED)に前後から照らされ、塗り直されたばかりの黒光りする車体が暗がりの中にどっしりと浮かび上がっている。
 同会は昨年、一般参加者と車体を塗り直す企画を催すなどの取り組みをしてきた。林俊男会長(79)は「かつて地域を走り抜けた夜汽車の姿を思い起こしてもらいたい。町を支えてきた『鉄道』を見つめ直すことにもつながれば」と願う。
 暗くなるとセンサーが反応して点灯し、午後9時まで照らす。一連の事業は県の地域発元気づくり支援金を活用した。