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心温かホットドリンク 安曇野・こども病院 ルルカが付き添い家族に提供

付き添いの家族に温かいコーヒーを手渡す西條さん(右)

 県内で障害児育児をテーマに活動するボランティア団体・バリアフリースタイルルルカは14日、安曇野市豊科の県立こども病院で、入院している子供に付き添って院内で寝泊まりしている家族に、温かい飲み物を振る舞った。入れたてのコーヒーやチャイを無償で提供し、付きっきりで子供の世話をする家族をねぎらった。

 キッチンカーでそば粉のガレットを販売しているシャレードモンターニュの宮下祐市さん=上水内郡飯綱町=が協力し、飲み物を用意した。事前に配ったチケットを手にした家族らがキッチンカーを訪れると、団体代表の西條智香さんが「ゆっくり休んでください」などと声を掛けながら飲み物を手渡した。
 岐阜県高山市から3カ月に1回通い、長男(1)に付き添って1週間ほど寝泊まりするという高尾雅代さん(44)は「どこにも出掛けられないのでめちゃくちゃうれしい」と喜んでいた。
 西條さんの長女・夏未さん(10)もこども病院で生まれ、現在も通院していることから恩返しの気持ちを込めて企画した。西條さん自身も泊まりがけで付き添った経験があり、夏未さんが小さいころは30分程度の昼寝の時間で食事やシャワーを済ませていたという。「走って行って戻って来ていた。友達が差し入れを持ってくると涙が出るほどうれしかった」と振り返る。
 今後も定期的に同様の活動を行う予定。西條さんは「何も考えずにほっとする普通の時間を過ごしてもらえれば。今回をスタートにできることを考えていきたい」と力を込めている。