政治・経済

AIバス乗車でカインズポイント 市と利用促進策 1日1回運賃相当

カインズと連携したのるーと塩尻の利用促進企画をPRする市職員

 ホームセンターを展開するカインズ(埼玉県)と塩尻市は29日まで、市が運行するAI(人工知能)活用型オンデマンド(予約制乗合)バス・のるーと塩尻の利用促進企画を実施している。市民がのるーとに乗車し、カインズの店舗で手続きすれば買い物で使えるポイントが付与される。

 1日1回に限り、カインズのポイントが上限200ポイント(1ポイント1円=200円分)もらえる。車内に設置された専用チケットをカインズ塩尻店(広丘高出)に持参すると、期間内に手渡したチケット分のポイントが来年1月に一括付与される。
 乗車1回の運賃は大人が200円(7キロ以下)なので、その分がポイント還元されることになる。ポイント付与には、カードかアプリを持つことになるカインズの会員登録が必要で、乗車後の当日登録も可能だ。
 連携企画は、地域と協力し、まちの暮らしをつくる「くみまち構想」に取り組むカインズが提案した。高齢化などによる交通弱者の増加に伴い、生活の足となる公共交通の維持は重要ととらえている。同社くみまち推進部くみまち長野エリア担当の丸山真吾さん(44)は「のるーとを使ってぜひ店に来ていただきたい」と話す。
 市都市計画課によると、のるーとの利用は買い物目的も多い。実証運行を行っている広丘、吉田地区でアンケート調査を実施中で、担当職員の日野南さんは「のるーとに乗り込む動機になれば」と期待する。