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本物の投票箱へ清き一票 松本・明善中で生徒会役員選挙

実際の投票箱に投じる生徒たち

 松本市明善中学校(210人)で1日、来年度の生徒会役員を決める選挙の投票が行われた。今回は主権者教育の一環で、市選挙管理委員会から実際の選挙で使われる記載台と投票箱を借用。独特の緊張感が漂う中、生徒たちは学校づくりへの思いを込めて一票を投じた。

 会長と男子副会長、女子副会長に、2年生の各2人が立候補した。生徒たちは立会演説会で主張を聞き比べ、受付で受け取った用紙に記載台で記入し、役職ごとに投票箱へ入れていった。開票は生徒会の選挙管理委員会が行い、4日に結果を発表する。
 2年生の古畑未玖さん(14)は「本格的な投票箱だったので、緊張感があった」といい、3年生の前澤和季選管委員長(15)は「中学生のうちに本物の選挙のようにできるのはいい経験」と話していた。
 市選管によると、小学校や高校を含めて同様の取り組みは広がっており、中学校では昨年度13校に貸し出した。2学年主任で社会科の臼田民幸教諭(54)は「いずれ有権者になる。政治や社会に関心を向けられるように少しでも選挙の実感を持てれば」と願っていた。