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天候不順で被害のリンゴ 安曇野市職員が支援の購入

天候不順の被害を受けたリンゴの市職員向け販売会

 安曇野市とJAあづみ(本所・安曇野市豊科)は1日、凍霜害や降ひょう、強風などの被害を受けたサンふじを市職員に販売した。今年は天候不順によって同JA管内の主力品種・サンふじの出荷量は例年の6割ほどで、皮が小さく裂けたり、ひょうに当たってへこんだりした実が多いことから、リンゴ農家支援のために連携した。事前に職員に注文を取り、111ケース(1ケース5キロ)を売り切った。

 ふたのない茶色のオープン箱に入ったリンゴを、昼休みに本庁舎地下駐車場で販売した。価格は1箱2000円で、「知り合いにリンゴ農家がいて気持ちがよく分かる」と、家族や友人にも声をかけて1人で5ケースを購入する職員もいた。市農政課の北條敦課長は「自然を相手に霜などをなくすことはできないが、何らかの形で農家を支援していきたい」と話していた。
 市が、在庫を抱えてしまうようなら声をかけてほしいとJAあづみに呼び掛けて実現した。市役所で市職員に天候不順の被害を受けたリンゴを販売するのは、凍霜害で大被害の出た令和3年以来となった。
 JAあづみ販売開発課の牧田正樹課長は「市から協力できることはないかと言われ助かった。生産者の手取りが増える」と喜んでいた。