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木曽から出場 中学生育成 県内開催 10年の国スポ 木曽郡体育協会がプログラム 来月まで講座5回

肩の動かし方を学ぶ参加者

 木曽郡体育協会は、令和10年に県内で開催予定の第82回国民スポーツ大会に向け、木曽郡から出場選手を育成・輩出しようと、中学生向けの「スペシャルアスリートプログラム」を始めた。今月から来月17日にかけてスポーツドクターやトレーナー、栄養士ら専門家を迎えて5回の講座を開き、けがをしないで実力アップさせる基礎的な知識や技能を、成長期に当たる中学生に心身両面で身に付けさせる。

 初回は「スポーツ医学編」として12日に上松町の上松小学校体育館で開かれ、空手、陸上などに取り組む中学生や保護者、指導者ら約60人が参加した。長野赤十字病院(長野市)のリハビリテーション科医師で日本スポーツ協会公認スポーツドクターの加藤光朗さんが講演。動きの要となる股関節・肩の柔軟性と筋力を向上させる鍛え方などに理解を深めた。
 空手とバスケットボールをしている上松中1年・藤原功之助さん(13)は「空手の師範から『体の軸を意識して動け』と言われる意味が分かった。自分の体づくりに生かしたい」と話していた。
 郡体協によると、少子化が深刻化する郡内では10年後に中学生の数が現在の半分になると予想されている。一連の講座で郡内全域から生徒が集まる機会を生かし、町村の枠組みを超えた将来の部活動のあり方も探る。村上淳会長は「一人一人がスポーツに関する知識を深めてもらい、郡内から国スポで活躍する選手が出ることを期待している」と話していた。