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「松本城の日」を祝う 世界遺産登録へ盛り上げ 記念品配布に行列

松本城の日の記念品配布。300セットが開始から15分でなくなった

 松本市の国宝松本城の世界遺産登録への機運を盛り上げる「松本城の日」の10日、市内で関連の催しが行われた。松本城公園では、記念品300セットが無料配布され、開始から15分でなくなる人気ぶりだった。

 記念品は、NHK大河ドラマ「どうする家康」で注目された初代城主・石川数正と康長親子のイラスト入りマグネットなどの4点組み。午前6時から待った甲府市の男性(40)を先頭に配布開始までに約100人が並んだ。
 高知県香南市の森本和美さん(63)は、観光で訪れた日が偶然に重なり「とてもうれしい」と喜んだ。島内の飯島みつ江さん(72)は「『松本城の日』はとてもいい取り組み。お城を維持し守っている方たちに『本当にご苦労さま』と言いたい」と話していた。
 「松本城の日」は、明治に競売にかけられた松本城天守を買い戻すため、松本生まれの啓蒙家・市川量造がお城で開いた博覧会の初日に由来する。市と市内企業・団体の組織「国宝松本城を世界遺産に」推進実行委員会が令和3年度に制定し、記念品を用意した。
 世界遺産登録への機運盛り上げに協力しようと、10日は市内郵便局で「国宝 松本城の日」オリジナルフレーム切手が発売され、松本城公園に郵便局の臨時出張所も設けられた。