教育・子育て

生坂中生徒が能楽学ぶ

鵜澤さんの指導で敦盛を学ぶ3年生

 生坂村の生坂中学校で今年も伝統芸能の能楽を学ぶ授業が始まった。3年目となる取り組みで、観世流シテ方能楽師の鵜澤光さん(44)=東京都=の手ほどきで、全校生徒36人がそれぞれの学年で実演し、能楽への理解を深めている。生徒たちは保護者参観日の14日に初のお披露目公演を行う予定だ。

 1年生は能楽の基礎を学びながら琵琶湖に浮かぶ竹生島の弁財天社にまつわる演目「竹生島」を学び、2~3年生はそれぞれ源平合戦の一ノ谷の合戦にまつわる物語「敦盛」に取り組んでいる。
 うち敦盛を学ぶ3年生11人はこのほど、昨年教わった場面を振り返った後、さらに先の場面へと進み、鵜澤さんの所作をよく観察しながら台本を読み進め、言い回しや所作を繰り返し練習していた。ツレ役担当の吉澤颯真さん(15)は「難しいけれど、覚えている部分も多いのはうれしい。発表ではなるべく完璧に覚えて披露したい」と意気込んだ。
 鵜澤さんは「伝統芸能を実践することで、より立体的な理解へつながる。身に付いた教養として血肉となってほしい」と願っていた。