畳縁ポップなデザイン 安曇野・明科の堀内畳店 心弾む金色やピンク

安曇野市明科中川手の堀内畳店が、地域の特産品をデザインした畳縁にポップな新作が加わった。ウサギの形にカットしたリンゴの模様や金色、ピンク色などで、新型コロナウイルス禍で落ち込んだ気分を上げてほしい―との願いを込めた。平成30(2018)年の商品化以来、ミニ畳や手芸素材での需要も高まっており、〝足元〟から地域の魅力を国内外に発信している。
もともとのデザインは▽赤・緑のリンゴ▽紫・緑のブドウ▽緑のワサビ―の5種類。新色で金・ピンクのリンゴ、赤・青のブドウが加わり、リンゴの模様で「ウサギ形」「皮むき」が登場した。新色は顧客の要望で誕生した。岡山県倉敷市の畳縁メーカーに依頼して打ち合わせと試作を繰り返した。同畳店4代目の堀内秀一郎さん(47)は「さんざん試してようやく思った色が出た」と語る。新模様は、ウサギ形にカットされたリンゴが弁当に入っていたり皮がうまくむけたりした際の心弾んだ思い出が原点にある。
地域の特産品をあしらった畳縁は畳替えで選ぶ人が多い。ミニ畳は特に外国人の土産品として人気があり、リンゴやブドウ、ワサビを載せて一緒に売れないか―と販売促進グッズとしての引き合いもあったという。丈夫で軽いという特徴からバッグや髪留め、カードケースなど手芸の素材にも使われている。これまでに、切り売りを含めて100畳分(420メートル)以上を販売した実績がある。
今後は北アルプスの山並みなどを表現した畳縁も構想する。堀内さんは「(特産品デザインの畳縁が)海外観光客の誘致にも一役買えたら」と願う。