地域の話題

きれいでも残さないで セイタカアワダチソウ

田んぼのあぜに群落を形成しているセイタカアワダチソウ(松本市岡田地区)

 外来植物のセイタカアワダチソウが開花時期を迎え、松本市内各所の河川敷や田んぼのあぜに黄色い群落を形成している。繁殖力が旺盛で他の植物の成長を阻害して在来種を減らすため、「日本の侵略的外来種ワースト100」にも選ばれているが、草刈りをしてもきれいだからと刈り残してしまう人もいて、市が注意を呼び掛けている。

 セイタカアワダチソウは地下茎でも増えるため、駆除の際には地上部分だけでなく根ごと掘り取るのがポイント。その後、冬場に一帯を耕すと根を死滅させることができてなお良い。種ができる11月以降は飛散に注意して作業することが必要だ。
 市内では以前から見られたものの、最近また増えており、市がホームページや主催する自然観察会、動画配信などで注意を呼び掛けている。
 市は8月末から市公式ラインを使った「外来植物分布調査」に取り組んでおり、セイタカアワダチソウについても市民からの報告を呼び掛けている。結果を基に他の種も含めた「外来生物マップ」を作り、本年度内をめどに公表したい考えだ。市公式ラインで報告する際には、「メニュー」の「ごみ・環境」の中にある「外来植物分布調査」から行う。
 市のホームページでは、セイタカアワダチソウを含め最近増えている12種類の外来生物を紹介している。担当の市環境・地域エネルギー課の金井悠一郎さんは「知識を深め外来植物の駆除に協力してほしい」と呼び掛けている。