地域の話題

外国籍市民の相談増加 安曇野市 20カ国語対応 専用窓口が好評

市役所1階に開設した外国籍市民相談窓口

 安曇野市役所に寄せられる外国籍市民からの相談が増えている。20カ国語に対応できる相談窓口を市役所1階に設置してから9月末までの3カ月間の相談件数は357件で、前年同期の2・45倍となった。相談窓口を一本化したことに加え、市内に多いベトナム国籍やインドネシア国籍の住民の母国語に対応できるようになったことも相談件数の増加につながったとみられる。

 市人権共生課によると、4~9月に寄せられた相談は、けがの対応や緊急医の問い合わせといった「医療」、市役所の手続きについての「手続一般」が各89件で最も多かった。「税金」の84件、「社会保険・年金」の69件、「新型コロナウイルス関係」の63件も目立つ。
 外国籍市民は1440人(5月1日現在)で、国籍別でみると中国、ベトナム、ブラジル、フィリピン、韓国、インドネシアの順で多い。昨年度までは市職員が話せる中国語とポルトガル語の相談は可能だったが、ベトナム語などへの対応が課題だった。窓口開設とともにタブレット端末を使って20カ国語に対応する民間の通訳サービスを取り入れたことが功を奏している。
 4~9月の半年間に寄せられた相談件数704件は、昨年度の1年間の498件を上回っている。市は誰もが暮らしやすい共生社会の実現を掲げており、市人権共生課は「まだまだだと思う。子供が日本語を学べる体制充実などやらなければいけないことは多い」としている。