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安曇野AIR3人作品展 穂高・みらいで19日まで 陶芸・木工・ガラス

市内に滞在した経験からインスピレーションを受けて手掛けた作品が並ぶ会場

 安曇野市内に滞在しながら創作活動をする「安曇野アーティスト・イン・レジデンス(AIR)」に取り組んできた20~40代の現代作家3人の作品展覧会が19日まで、穂高交流学習センターみらいで開かれている。安曇野の生き物や地形、清らかな水などからインスピレーションを得て制作した陶芸、木工、ガラスの計27作品が展示されている。身近にはあまりない現代アートながら、どこか親しみを感じる作品が並ぶ。

 いずれも関東在住の木工・臼井仁美さんとガラス・及川春菜さん、陶芸・鈴木希果さんの作品が並ぶ。輪切りにした木をあぶって年輪を際立たせたスタンプを押した臼井さんの版画や、市内の農家で飼育されている羊のふんを釉薬として活用した鈴木さんのインスタレーションなどがある。及川さんのガラスの作品は、「その地域で生まれた人と他から来た人の見ている景色は違う」との思いから、モザイク調のガラスで内容物を囲っている。
 安曇野AIRは本年度で2年目で、参加する作家は初年度の1人から3人に増えた。3人は7月から断続的に計1カ月間にわたって市内に滞在し、市民と触れ合うワークショップや農産物の収穫体験、地元作家の工房訪問などを重ねてきた。
 展覧会のテーマは環状交差点という意味の「Roundabout(ラウンドアバウト)」。さまざまな方向から入って出ていく環状交差点と、作家が安曇野に集って活動してそれぞれの活動地域に戻っていく安曇野AIRを重ね合わせる。
 入場無料。休館日の16日を除く午前9時から午後8時(休日は6時)まで。問い合わせは市文化課(電話0263・71・2463)へ。