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伝統のからすみ 秋も味わって 大桑の木挽の里が新製品

新製品のキノコとクリ形のからすみが並ぶ工房

 木曽郡南部などで食べられる米粉を蒸した郷土菓子「からすみ」を作る木挽の里(大桑村須原)は、秋限定でキノコとクリ形の新製品を手掛けた。からすみ作りの最盛期は春ごろだが、より広いシーズンで関心を寄せてもらおうと甘味で「秋の実り」を再現した。

 米粉と砂糖を練って蒸す菓子で、断面が山形になる細長い形状が一般的。新製品は白い生地に黒糖味の茶色を合わせて本物によく似た色合いにしたものと、桜味のピンク色で鮮やかな見た目にしたものがある。
 木挽の里では衛生管理が難しい夏場以外はからすみを製造しており、月遅れの桃の節句(4月3日)ごろが最もよく食べられる。責任者の岨手孝子さんは「『秋の形』になった昔ながらの味を多くの人に親しんでもらえれば」と話す。
 1個210円で、村内の道の駅やスーパーなどで扱う。電話注文も受け付けている。問い合わせは木挽の里(電話0264・55・2900)へ。