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2023.10.29 みすず野

 ことしは流行が早いと聞いて、早々にかかりつけ医でインフルエンザの予防接種をした。受診の順番を待つ部屋では、同じく問診票を書いている人が複数いた。注射をしてもらった後、医師とインフルエンザの軽い雑談となった◆経験豊富な医師は、これまでの体感を踏まえて、インフルエンザの流行は子どもたちから始まって、その後、大人たちに広まる。だから小学校などではやっていると聞いてから、接種に来ても大丈夫だよ、と穏やかな口調で優しく諭すように教えてくれた。難を何とか逃れようと、慌てふためいて訪ねた筆者の気持ちを見透かすかのように◆話題は歳月をさかのぼったことにもおよんで「昔は(北安曇郡)白馬村でまず流行し、それから松本の方に流行が来たもんだ」。理由を伺うと、スキー場に県外のさまざまな場所から大勢が訪れ、にぎわっていたことを挙げた。時代の成り行きとともにインフルエンザの流行の仕方が変わることを知る◆医師は筆者の職業を覚えていてか、そうでなくてかは分からないが「不安になりそうなことをマスコミがやたらに騒ぎ立てるのもやめてほしい」とも言及。肝に銘じます。

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