開田の草カッパ 植生復活 木曽馬と暮らす里の再生 野焼き、草刈りの効果 調査で確認

木曽馬の飼い葉や敷き草となる干し草を刈る採草地(草カッパ=草刈り場)の再生・保全活動が進む木曽町開田高原でこのほど、植物の花の種類と数を調べる植生調査が行われた。春の野焼きと秋の草刈りを繰り返す伝統的な管理に取り組んでいる草地での調査は2年目で、昨年に引き続き、草地で植生が復活していることを確認した。
木曽馬と伝統的採草地の保全を目的に、開田高原を拠点に活動する「ニゴと草カッパの会」が主催した。認定NPO法人「アースウォッチジャパン」(東京都)がコーディネートする環境調査プログラムと連携し、県外からのボランティアを含む計十数人で調査した。
同会が再生を進める草地で、2日間かけて調査した。同会世話役の田澤佳子さん(上松町)は「会単独の活動としては、植生調査までなかなか手が回らないのが現状。(将来的には)草刈りや干し草作りといった体験も広げていきながら、交流人口の増加につながれば」と話していた。