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御船祭 勇壮に 穂高神社 4年ぶり どっと人出

拝殿前でぶつかり合う2台の大人船。4年ぶりとなる勇壮な姿を見ようと大勢が訪れた

 安曇野市の穂高神社で26日と27日、県無形民俗文化財に指定されている「御船祭」が営まれた。本祭の27日は、歴史絵巻を再現した穂高人形を飾った大人船2台が穂高神社の拝殿前でぶつかり合った。4年ぶりに新型コロナウイルス禍前の規模を取り戻し、勇壮な祭りを一目見ようと多くの参拝者が訪れた。

 長さ約12メートル、高さ約5・6メートル、幅約3メートルの「大人船」2台が、それぞれの氏子によって境内に引き入れられた。男腹と女腹をぶつけ合うことで「子孫繁栄」や「五穀豊穣」などを願う神事で、氏子たちは「押せ押せ」と声を張り上げていた。
 大人船がぶつかり合う拝殿前には多くの家族連れやカメラ愛好者、観光客などが詰めかけた。地元の西杏加梨さん(10)=穂高南小学校5年=は「ぶつかるのを目の前で見られた。大迫力だった」と話していた。穂高人形・御船祭保存会の大内善司会長(69)=安曇野市穂高=は「氏子だけでなく地域の期待の大きさがこれだけの人出に表れたのでは」とお祭りを見守っていた。