教育・子育て

穂高商の林原さんが県勢初の全国優勝 商業高校英語スピーチコンテスト

英語スピーチコンテストで文部科学大臣賞を受賞した林原さん(右)と指導した西牧教諭

 安曇野市の穂高商業高校2年の林原イザベラ桜さん(17)が、17日に東京都で開かれた「第40回全国商業高等学校英語スピーチコンテスト」(全国商業高等学校長協会など主催)のスピーチの部で、最優秀賞の文部科学大臣賞を受賞した。同コンテストで県勢が優勝するのは初めて。

 同部には各都道府県の代表47人が出場。英語力や体の動きなどの表現、内容で評価され、12人が決勝に進んだ。林原さんは多様性をテーマにした約3分間のスピーチ「"NORMAL"COFFEE?("普通の"コーヒーって?)」で臨んだ。
 スピーチには、ブラジルで育った日本人の父とロシアにルーツがある母を持ち、母語はポルトガル語という林原さんの「みんな違っていい」という思いが込められている。「同じ思いをしている人が多いはず」と、自身のつらかった経験も盛り込んだ。決勝では「後悔のないスピーチができた」と振り返る。
 英語は得意だが、人と話すのが苦手だという林原さん。英語科の西牧綾教諭(35)に声を掛けられ、昨年は用意された課題文を暗唱するレシテーションの部に出場したが、決勝には進めなかった。
 今年は新しいことに挑戦しようとスピーチの部を選び、西牧教諭と二人三脚で取り組んできた。さまざまな味があるコーヒーと人の多様性を結び付けるなど、印象的な表現を模索。6月の県大会以降は表現に磨きをかけ、西牧教諭も朝や昼、放課後、休日の練習に付き合ってポルトガル語なまりの発音などを細かく直していった。
 大舞台で堂々とスピーチを披露した教え子に、「自信にあふれて頼もしかった。これからもいろいろなことに挑戦してほしい」とエールを送る西牧教諭。林原さんは「卒業したら留学したい。インテリアデザインにも興味がある」と笑顔を見せていた。