自転車の安全指導に本腰 松本・深志2丁目交差点

松本市の松本駅前通り(あがたの森通り)にある深志2丁目の歩車分離式スクランブル交差点で、自転車が歩行者の間を行き交い危険な状態になっている問題で、松本市と松本警察署は12日、同交差点で自転車の安全指導を行った。署員25人余りと市職員が朝の通勤・通学時間帯に行い、自転車と車の双方にルールの周知を図った。4日連続で実施する。
同交差点に接する歩道は全て「自転車通行可」ではなく、自転車は一部の例外(13歳未満、70歳以上、身体障害者、交通状況によってやむを得ない場合)を除き、車道の左側を走行する必要がある。車道を走行する自転車は車道の信号機に従うのがルールだが、これまでは大半が歩道の青信号で通行していた。
松本署員は歩道を走行する自転車を車道に誘導し、1台1台に声を掛けてルールを説明した。歩道の青信号で進みたい場合は自転車から降りて歩道に上がり、押して渡るように促した。市は宮之本伸副市長と自転車推進課の職員が、ヘルメットの着用も呼び掛けた。
車側もルールを知らないと交通事故が起きる恐れがあるため、市はドライバーに向けてルールを書いたボードを掲げ「右左折時 自転車に注意」と周知を図った。大勢の警官が立って指導する効果は絶大で、自転車推進課の藤牧靖次課長は「4日やればかなりの人に伝わるだろう。市役所でもルールを知らない職員は多い。秋の交通安全期間中は夕方にも指導を実施したい」と話していた。
なお、「自転車通行可」であるなど例外的に歩道を自転車で通行していた場合は、歩道の信号に従う。ただし歩行者の妨げになる時は自転車から降りて渡る必要がある。
安全指導は、市民タイムスが7月25日付で同交差点の問題を指摘したことがきっかけで実施された。