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大地震想定し傷病者受け入れ訓練 安曇野赤十字病院

トリアージした患者を搬送する職員ら

 安曇野市豊科の安曇野赤十字病院(木下修院長)は2日、大規模地震を想定して、多数の傷病者を受け入れる訓練を行った。傷病の程度別に患者を振り分けるトリアージ、搬送や処置、対策本部での情報整理や指揮などを実践し、医療救護活動が確実にできるように経験を積んだ。

 新型コロナウイルスの影響で実施は4年ぶり。日本赤十字社県支部の訓練と同時開催した。市赤十字奉仕団や松本広域消防局、県内日赤病院の医療救護班などが協力し、約200人が参加した。
 市内で震度6強を観測した直下型地震が発生し、傷病者30人以上の救急搬送や来院を想定した。災害時に対応できる職員数は限られることから、トリアージで振り分けた軽症エリアは応援の救護班がサポートした。対策本部は、不足した物資や救急車の手配などで緊迫感に包まれた。
 中村直副院長は「直下型地震の発生確率が相当高くなっていると言われている。災害時の初期対応を担うつもりで訓練し、(災害時は)近隣の医療機関と連携して適切に対処したい」と語った。