塩尻市内の県立高校再編 再編実施計画懇話会 新校の場所に志学館高案 県教委に報告

塩尻市の塩尻志学館高校(総合学科)と田川高校(普通科)を再編統合して設ける塩尻総合学科新校(仮称)の再編実施計画懇話会は13日、新校の校地を、現在の志学館高の校地にすべきだという考えをまとめた。同市の塩尻総合文化センターで行われた第9回会議で、懇話会の校地検討部会(部会長・石坂健一塩尻市副市長)が検討結果を報告し、構成員からの異論はなかった。
県教育委員会に伝えられ、正式決定に向けた今後の手続きに移る。志学館高の校地を選んだ理由について部会は▽近隣に多くの学校、公共施設があり、他校の児童・生徒や地域の人との交流がしやすい▽校地が広く、新しい学びの環境を整えられる▽交通の要所に位置し、駅からのアクセスがいい―ことなどを挙げた。
このほか、1月の前回懇話会で、新校を中高一貫校とする選択肢を、石坂氏が一構成員として提言したことに対して、県教育委員会の見解が説明された。
佐野浩一郎・高校教育課高校再編推進室長が令和3年3月に県教委が出した文書などに触れ、石坂氏が中高一貫校で実現させたいとしたキャリア教育の重要性を認めつつ「現時点で(モデル校として、すでに設置されているのと同じ)併設型中高一貫校は設置する予定はない」と述べた。
これを受け、石坂氏が「懇話会構成員に一定数、私の考えに賛同する意見もある。これから、県教委とも意見交換させてもらいたい」と述べたのに対し、佐野室長は「その形(併設型中高一貫校)でなくても、(キャリア教育などを)新校で実現していただきたい」と応じつつ、協議を続ける考えを示した。