地域の話題

珠玉の映画音楽次々と OMFオケ公演 ウィリアムズさん指揮 小澤総監督舞台に

 国際音楽祭セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)のオーケストラコンサートが2日、松本市水汲のキッセイ文化ホールで開かれ、映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズさん(91)がタクトを振り、約1920人が魅了された。アンコールには、ウィリアムズさんと40年以上の親交があるOMF総監督の小澤征爾さん(88)が現れ、2人は両手で固く握手を交わし、立ち上がって拍手を送っていた聴衆をさらに沸かせた。

 ウィリアムズさんは後半に登場し、自身が手掛けた大ヒット映画「スター・ウォーズ」などの曲をサイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)とともに重厚な音色で響かせた。軽快な「スーパーマン・マーチ」の演奏で始まった後、ウィリアムズさんは観客に「小澤征爾総監督を尊敬し、愛している。ここに来られてうれしい」と語り掛けた。続いて不思議な調べが心に残る「ハリー・ポッター」や、悲しげなメロディーが印象的な「シンドラーのリスト」と多彩な曲をさっそうと指揮し、SKOが美しいハーモニーを紡いだ。
 前半は、ステファン・ドゥネーブさん(51)が「E.T.」の曲などを指揮した。
 アンコールはレイダース・マーチや帝国のマーチなど3曲を披露した。2曲目が終わったところで、ウィリアムズさんが「セイジ」と舞台裏に呼び掛けると、小澤さんが車いすに乗って登場した。小澤さんとウィリアムズさんが手を握り合うと、沸き起こっていた拍手がいっそう大きくなった。
 松本市の古澤菜智さん(23)は「数多くの名曲を作ってきた方が指揮をする演奏を聞けるなんて感無量。演奏者と会場の一体感を感じられよかった」と感激していた。