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名古屋と王滝の絆 未来へ おんたけ休暇村50周年 王滝村で式典や植樹 水源に感謝

50周年の節目を祝った記念式典の後、笑顔で記念写真に納まる名古屋市民と王滝村民

 王滝村の御嶽山麓にある名古屋市公営の宿泊型自然体験施設「おんたけ休暇村」が50周年を迎え、2日に記念式典が開かれた。名古屋市と名古屋葵ライオンズクラブが主催。王滝村民と節目を祝い、両市村の小学生が「名古屋と王滝の両地域をつなぐ未来の懸け橋となる」と力強く宣言した。水源の森に感謝しながらカエデの苗木も植えた。

 同施設は1973(昭和48)年に名古屋市が開設し、公益財団法人「名古屋市民休暇村管理公社」が運営する。御嶽登山道4合目にあり、多くの観光客が利用する村内最大の宿泊施設だ。
 名古屋市民約140人も式典を見守った。施設管理者として出席した名古屋市の河村たかし市長は、名古屋市の水道水源の全量を木曽川に頼っていることを説明した上で、子供たちに「森に『うみゃあ水をありがとう』と言っといてちょーよ」と呼び掛けた。越原道廣村長は「小さな村の持続のためには休暇村を核とした振興が必要。村に何度も足を運んでほしい」と期待した。
 カエデ約200本を植樹した。王滝小学校3年・田中葉八乃さん(9)と協力して作業した名古屋市天白区の高坂小学校6年・水野心梛さん(11)は「また遊びに来たい。(自然が豊かで)虫がたくさんいるのは苦手だけれど」と笑い、植えた苗木の近くに自分たちの名前を書いた札を立てていた。