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安曇野食材でイタリアン 春夏秋冬フルコース完成 金井シェフ考案

安曇野の食材をふんだんに使ったイタリアンのフルコース

 安曇野市は28日、安曇野産の食材を使ったイタリアンのフルコースをお披露目した。同市豊科のイタリアンレストラン「旬彩ダイニングばんび」のオーナーシェフ・金井美和さん(45)が考案したメニューで、同店で食材を提供した生産者らに振る舞った。秋の和食、冬のフレンチ、春の中華に続く第4弾となり、春夏秋冬の「安曇野フルコース」が完成した。

 トウモロコシやトマト、キュウリなどの夏野菜を中心に、約20種類の地元産の食材をふんだんに使った。夏秋イチゴとジャガイモのポタージュやズッキーニのライスコロッケなど5種を盛り合わせた前菜、キュウリとワサビのソースを添えた信州サーモンのカルパッチョなどの全12品目。金井さんは「『彩り』と『家でも簡単に作れる』をコンセプトにした。身近な安曇野産の食材を使ってもらえれば」と話していた。
 夏秋イチゴを提供したなないろ農園(三郷明盛)の山田太一代表(49)は「デザートで使われると思っていたので衝撃。イチゴの酸味とジャガイモの濃厚さが合っておいしい」とポタージュに驚き、「安曇野の夏秋イチゴの生産量は県内トップだが、ほとんど県外に出荷される。地元にも親しんでほしい」と願っていた。
 市は10~11月ころに、メニューや食材を紹介する冊子を作成し、市内図書館などに配布する。ばんびでは今後、季節の安曇野産の食材を使ったフルコースを予約制で提供していくという。