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恋と青春 情熱的に表現 OMFオペラ公演「ラ・ボエーム」 1300人魅了

多くの人々が行き交いにぎわうオペラの一場面

 国際音楽祭セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)の小澤征爾音楽塾オーケストラによるOMFオペラ「ラ・ボエーム」が26日、松本市のまつもと市民芸術館で上演された。若手演奏家や歌手ら約150人が、19世紀のパリの若者の恋と青春の物語を演奏と歌で情熱的に表現し、会場を埋めた1300人を魅了した。

 第1幕は、屋根裏部屋で恋に落ちる若者のアリアなど、ロマンチックで美しい曲が続いた。第2幕初めのクリスマスイブの街のシーンでは一転、約60人の出演者が舞台上に登場した。にぎやかで楽しい街の様子を音楽で描写し、観客席まで高揚感が伝わってくるようだった。市内の小学6年生3人を含むOMF児童合唱団15人も、親と買い物に来た子供役などを生き生きとした表情で演じ、元気な歌声を響かせた。
 中学生対象の教育プログラムと同じ演目で、ベネズエラ出身のディエゴ・マテウスさんが指揮した。上演の前には、工夫を凝らした楽器紹介もあった。同フェスティバルを何度も鑑賞している松本市県1の竹内尚代さん(78)は「小澤征爾さんのエッセンスを表現できていて素晴らしかった。音楽塾には期待している」と話していた。