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狼煙リレー 歴史に思い 塩尻 根羽村~塩尻 30カ所 戦国時代の情報伝達再現

歴史を感じながらのろしを上げる参加者(北熊井城址)

 戦国大名の武田信玄がのろしを使って情報を伝えたことにちなんだ「第16回武田信玄狼煙リレー」(武田信玄狼煙会主催)が26日、下伊那郡根羽村から塩尻市までの約30カ所で行われた。参加者が歴史に思いをはせながらのろしをつないだ。

 午前11時ころ、上伊那郡辰野町のしだれ栗展望台で上がったのろしを引き継ぎ、塩尻市のいの字山(東山)、北熊井城址(片丘)、上ノ山城址(下西条)の順にのろしを上げた。
 北熊井城址では、地元の熊井の歴史を語る会のメンバーら約30人が参加した。燃料として、近隣で集めた杉の枝葉を、上下に二つつないだドラム缶に詰めて用意した。着火して機械で空気を送ると、煙が勢いよく吹き出て空に上った。同会の小松政幸会長(84)は「天気に恵まれ良い具合に煙が上がった。昔の情報伝達の様子を感じることができた」と笑顔を見せた。
 市内の参加団体をまとめた武田信玄狼煙会塩尻地区同好会の川尻佐千男会長(73)は「来年以降も団結してのろしを続けていきたい」と話していた。