2023.8.6 みすず野
小紙は「戦後78年語りつぐ夏」の表題で、年々高齢化が進む戦時を知る人たちに取材し、その一つ一つを語り継ごうと取り組んでいる。新聞製作の現場でも、戦時を知る人はいない。親が戦争に行った社員もほとんどいなくなった。企画は、取材する記者をはじめ新聞製作に携わる社員が、当時を知る貴重な機会でもある◆きょう広島原爆忌。広島市で開かれる平和記念式典には、中信地区から中学生が派遣されている。現地で見て、聞いて、学んだことを家族や友達に伝えてほしい◆米国のフォークシンガー、ピート・シーガーさんは昭和42(1967)年の来日公演で、「原爆許すまじ」を日本語で歌い、トルコの詩人ナーズム・ヒクメットが広島の原爆で亡くなった7歳の少女をテーマに詩にした「死んだ少女」を、イギリスの古謡にのせ歌った◆2年前、コンサートの録音テープの所有者が、ピートさんの親族の許可を得て初めてCDにした。詩の全体は歌に合わせて通訳されている。最後は「私の望みは平和のためにいつも戦ってくださいということ/世界の子どもたちが健やかに成長し楽しく笑い遊んでいけるように」と歌う。