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青柳城跡登山道立ち入り禁止 松枯れ被害で倒木相次ぐ

山全体が茶色に松枯れした青柳城跡(中央上)。倒木が相次ぎ青柳宿(左端)からの登山道が立ち入り禁止となった=本社ドローンで撮影

 筑北村は今月中旬、坂北青柳にある山城・青柳城址公園への青柳宿側からの登山道を立ち入り禁止とした。山中に生い茂るアカマツの松枯れ被害が拡大し倒木も相次ぎ、道中の安全が確保できないと判断した。城跡には東山から自動車で手軽に訪れられるものの、青柳宿に残る旧館跡(清長寺)から直登するルートが復旧する見通しは立たない状況だ。

 12日に、青柳区役員の立ち会いで現地確認し、程なく麓の林道青柳線沿いのため池「城の池」脇の登山口と青柳城址公園の三の郭南側にある下山口、計2カ所に立ち入り禁止看板を設置した。
 村によると急な登山道の複数箇所で大小の松枯れ木が倒れ、順次除去しているが追いつかない状況だ。今後も倒木が相次ぐ恐れがあり、来月後半から徐々に現状把握を進める方針だが、皆伐などの抜本整備は費用がかさみ難しいという。
 28日は太田守彦村長ら村関係者4人が登山道を調査し、村のドローンで上空から松枯れ状況も確認した。太田村長は「現場を見て危険性を実感した。今後も地元と方策を探りたい」とした。一帯の多くは青柳区有林といい、峰村佳秀区長(75)は「区の手にも余る状況で立ち入り禁止はやむを得ない」と理解を示しつつ「登れば景色のよい山城だ。整備できるなら、名所化も視野に検討してほしい」と願った。