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塩尻西部中の歩みラジオ番組に 生徒有志が制作 創立60周年

西部中60周年記念のラジオ番組制作に取り組み始めた生徒有志たち

 塩尻市の塩尻西部中学校の生徒有志が24日、学校の開校60周年を記念したラジオ番組の制作を始めた。前身の2中学校が昭和39(1964)年に実質統合・開校した学校の歴史への理解や愛着を深めつつ、夏休みを使って作業を進める。学校は9月末に記念式典を計画している。完成した番組はその前に、地元のコミュニティー放送局・高ボッチ高原FMで放送する予定だ。

 地域連携の教育事業「コミュニティ・スクール」(CS)の関係者の企画提案に応じた1年生4人と3年生1人の男女5人が、番組制作に参加している。塩尻西部中は昭和36(1961)年、宗賀と洗馬の両中学校が統合して創立された。両中学校を分校とする期間を経て、39年に校舎が一つになった。
 24日は校内で専用の機材を使って生徒が自己紹介する音声を収録し、塩尻西部中学校に移行当時の卒業生の話を聞いた。39年3月に宗賀分校を卒業した松原範雄さん(74)と丸山保さん(75)が当時の新体育館で洗馬分校の生徒と一緒に卒業式に出席した思い出などを語った。
 記念番組は約1時間で、生徒が手掛ける本編は約38分。今回の先輩の話も収録され、生徒の感想を加える。
 8月5日までに番組の原稿作成、読み方の練習、番組収録などを学校や放送局で行う。1年生の日野紅音さん(12)は「話す言葉だけで楽しませるのがラジオの魅力。聴く人が西部中や塩尻のことを知ってくれたら」と話す。
 制作は活動に賛同した地元の企業からの協賛金で賄う。ブドウ農園や建設業など12企業・団体が協力する予定だ。協賛企業の応援メッセージや広告CMのナレーションも生徒が担当する。
 高ボッチ高原FMパーソナリティーを務める宗賀公民館長・池内のりえさん(62)が企画を提案した。「この地域で生きる価値を感じてほしい」と願っている。