政治・経済

本物!山形特産の長芋模型 エクセラン高生徒が種芋制作

生徒(中央2人)が作った長芋の種芋模型を確認する生産者たち

 JA松本ハイランド根菜部会の役員と同JA山形支所の職員が23日、松本市のエクセラン高校を訪ね、生徒に制作を依頼し、文化祭「白梅祭」(22、23日)で展示された長芋の種芋模型2点の出来栄えを確かめた。本物そっくりで、「理想的な種芋の形をうまく再現している」と喜んだ。良い種芋を選抜する見本として部会で活用する。

 同校美術科彫刻・工芸専攻の2年生・垣内那菜さん(16)と久保寺翔淑さん(16)が5月から約2カ月間で手作りし、3年生がサポートした。中川信隆部会長、中村宏副部会長らが学校を訪ねた。
 芯にした竹に金網を巻いて骨組みを作り、石粉粘土で造形。長さ30センチ強で、下部にかけてぽってりと肥大した理想的な「とっくり形」を再現し、アクリル絵の具で色を付けた。粘土を付ける前に金網に結んだ麻ひもを長芋のひげに見立てた。
 部会が贈った種芋の細部を測り、触って本物に近づけた。垣内さんは「触ると見た目では分からない凹凸があり、粘土の厚さの調整が難しかった」と説明した。「人のためになる作品を作るのは初めて」と話す久保寺さんは「美術科で長芋試食会をやった。おいしさが分かった」と話した。
 長芋の品質を左右する種芋の選抜を担った生産者の高齢化で種の保存が課題で、部会が今春、同校に制作を依頼。細部を改良し、10月下旬ころにある長芋の目ぞろい会に合わせ部会へ引き渡す。中川部会長は「よくできている。優れた種芋を将来へ残す見本として活用したい」と話した。