スポーツ

御嶽海、3勝12敗で名古屋場所終える

阿武咲を寄り切りで破った御嶽海(読売)

 大相撲名古屋場所(愛知・ドルフィンズアリーナ)千秋楽の23日、上松町出身で西前頭2枚目の御嶽海(出羽海部屋)は、西前頭5枚目・阿武咲(阿武松部屋)を寄り切りで退けた。初日から6連敗を喫し、9日目に自己最速で負け越しが決まった場所の最終日は白星で締めた。11日目から続いた連敗を4で止めたが、平成27(2015)年11月の新入幕以降で最低となる3勝12敗の成績で終えた。

 今場所は「前に出る」「引かない」姿勢は見えたが攻め切れない場面が多く、6日目まで全敗と苦しんだ。7日目に新大関・霧島に完勝してようやく1勝を挙げるも連勝がなく、不振の突破口を開けなかった。木曽相撲連盟顧問の三村喜一郎さん(91)=木曽町新開=は「立ち合い当たってからの次への動作が鈍かった。力を出し切れなかった」と指摘する。
 御嶽海は、父の春男さん(享年74)を場所直前の5日に亡くした。三村さんは「精神的に落ち込むなというのも無理な話」とおもんぱかりながら「どん底からはい上がるためにも踏ん張りどころ。自分の力を信じて一番一番相撲を取るのみ」とエールを送った。
 秋場所(9月10日初日、東京・両国国技館)の新番付は8月28日に発表される。