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塩尻志学館が逆転16強、松商と都市大塩尻も勝利 高校野球長野大会

【志学館―長野商】志学館8回2死満塁で、竹内が一塁強襲の2点打を放つ

 第105回全国高校野球選手権記念長野大会は16日、セキスイハイム松本スタジアム(松本市)など4会場で3回戦の残り8試合があり、16強が出そろった。中信勢は、塩尻志学館が長野商業に逆転勝ち。東京都市大学塩尻は飯田風越に、松商学園は屋代にそれぞれ勝利した。松本工業は下伊那農業に敗れた。4回戦は19日に8試合があり、中信勢は松本第一、日本ウェルネス長野、松本県ケ丘、志学館、都市大塩尻、松商の6校が8強入りを目指す。

 そこまでの沈黙がうそのように打線がつながった。志学館は終盤に計8得点。能沢博輝監督が目を丸くする猛攻を見せ、堂々と古豪を退けた。
 反撃ののろしを上げたのは8回。主軸の竹内斗稀(2年)が口火を切った。
 状況は2死満塁。先頭打者が出塁しながら併殺を喫し、2死走者なしからつくったものだった。期待を自覚し、ナインがつないで得点機を築いて回してくれたことに奮い立つ竹内。得意の内寄りの直球を強振すると一塁強襲安打に。2者を迎え入れた。
 「黙っていても打ってくれる」(酒井僚太郎主将、2年)といわれる打力に対する信頼度はピカイチ。そこまでの3打席は凡退だったが、勝負どころで本領を発揮した。主軸の一振りで目覚めた打線は最終回に5得点。チームを波に乗せた一打では、と報道陣に水を向けられると、とびきりの笑顔がはじけた。
 弾みのつく勝ちっぷりで16強進出を果たした。次戦の相手は上田西。「苦しいのは覚悟しているが、このチームで長くやりたい」と竹内。目標のベスト8を懸け、勢いに乗って優勝候補に挑む。