教育・子育て

家庭児童相談1981件 昨年度の塩尻市受け付け 高水準続く

 塩尻市が昨年度に受けた虐待を含む家庭児童相談の延べ件数は1981件で、過去最多の令和3年度(2146件)に比べ7・7%(165件)減ったが、高止まりしている。新型コロナウイルス禍以前から増加傾向にあり、相談内容は保護者の精神不安が目立つ。市には、家庭の養育力のサポートが求められている。

 4年度の相談を月別にみると、4月が131件、9月が167件、2月が192件と年度末にかけて増える傾向がみられた。
 新規の相談対応は205人で、前年度比30.6%(48人)増加した。内訳は「児童虐待相談」が52%(106人)、「その他の養護相談」が45%(92人)だった。その他―の割合は前年度比で11ポイント上昇し、「保護者の精神不安」が27人で最も多い。相談者は全員が母親で、精神障害や心の不調から子供を過剰に心配し養育に影響が出た事例がある。「経済面」の課題は15人だった。
 児童虐待相談の種類別では、「心理的虐待」が82%(87人)と最も多い。子供の面前での暴言暴力は51人で、前年度の30人から増えた。相談の経路別では、児童相談所が同比61.5%(24件)伸びて63件となっている。
 市家庭支援課では「多様な家庭があり、関係課と連携して相談対応しているが、専門家の立場のご意見や指導をいただきながら取り組みたい」とする。

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