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ウェストン常念岳登頂から130年目 来月8日記念式典

記念式典の会場にあるウェストンの胸像と常念岳研究会の会員たち

 日本アルプスを世界に紹介した英国人宣教師ウォルター・ウェストン(1861~1940)が北アルプス常念岳(2857メートル)に登頂してから8月8日で130年目となる。安曇野市堀金地域を中心とした住民有志34人で組織する常念岳研究会(一志信一郎会長)は同日、ウェストンの胸像がある広場で記念式典を開き、ウェストンの足跡を追いつつ多くの人の足が常念岳に向かうよう願う。

 記念式典は山麓線から登山口へと向かう県道豊科大天井岳線沿いにある広場で、午前11時から1時間ほど行う。研究会の会員のほか、安曇野市の太田寛市長や胸像の制作者・城田孝一郎さんの長男・領さんらが来賓として参列する予定だ。
 研究会によると、ウェストンは明治27(1894)年8月6日、旧烏川村(現・安曇野市堀金烏川)の村長・山口吉人の自宅(現・大庄屋山口家)に1泊し、7日に入山した。テント泊を経て8日に常念岳に登頂した。山口の娘婿・真喜治、いずれも地元の猟師の藤原啓太、山口啄松、岩牧多門次の4人が案内し、ウェストンと通訳ら3人を合わせた計7人パーティーだったという。
 一志会長は「常念は『心のふるさと』といっていい場所。みんなで登り、郷土を愛していただければ」と願う。
 研究会は節目に合わせて冊子『ふるさと常念│人間編―』の第7版を8月8日に発刊する。1冊500円(税込み)で、豊科の大気堂で取り扱う。