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小屋も自作 木工雑貨店 安曇野・穂高有明 秋田さん夫婦が開店

秋田さん夫婦がDIYで建てた雑貨店「木雑貨 凛」。愛猫の凛と雫も出迎える

 安曇野市穂高有明の秋田真人さん(66)と静江さん(65)夫婦はこのほど、自宅敷地内に自分たちで小屋を建て、雑貨店「木雑貨 凛」を始めた。店からは約100種類の草花が育つ野趣あふれる庭が一望でき、来店客を癒やす。小さな店内では交流も生まれやすく、静江さんは「集いの場になっている」と喜ぶ。

 昨夏~冬にかけ、専用キットで作る9・9平方メートルのログハウスと、完全自作の7・3平方メートルの木造小屋を建て、4月中旬にオープンした。店では、真人さんが家のはりなどで使われていた木材「古材」で作った家具や園芸用品などを販売。静江さんが集めた陶器も、商品として並ぶ。
 2人とも元教員で、愛知県瀬戸市で定年まで勤めた後、平成30(2018)年に安曇野市に移住。真人さんが登山好きなことや、冬は夫婦でスノーボードを楽しむことなどから安曇野を選んだ。木工も趣味の真人さんは、購入した中古住宅もほぼ自力でリフォーム。草木が生い茂った庭も、2人で少しずつ整えた。
 2人は移住後も安曇野市内の小学校に勤めていたが、念願のスローライフを充実させようと今春退職。かねてよりカフェを開いてみたかった静江さんと、木工雑貨を売りながら庭いじりをしたいと考えた真人さんは、「それぞれがやってみたいことの最大公約数」(真人さん)として、雑貨店を開くことにした。
 隠居部屋も兼ねているという店内には大きなソファがあり、静江さんがサービスでいれるお茶を飲みながらくつろぐ客も多い。店名の由来になっている2人の愛猫・凛と雫に会いに来る人もいる。静江さんは「自然の中で癒やされる場になれれば」とほほ笑む。
 営業は金~月曜の午前10時~午後5時で、冬季休業。木工雑貨はオーダーメードも受け付ける。問い合わせは同店(電話090・4400・4560)へ。