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お城の床ぴかぴか 4年ぶり 市民73人心込め磨く

心を込めて床を磨く子供たち

 国宝松本城天守で10日、市内の小中学生が床磨きをした。市が一般市民のボランティアを募って昭和62(1987)年から30年以上続けているが、新型コロナウイルス感染拡大防止で3年間中止していたため、久しぶりの再開となった。子供たちは松本城を大切に思う心と床をぴかぴかに磨いた。

 開場前の午前7時半、応募した小中学生と、地元の中央地区の小中学生と子ども会育成会のメンバーら73人が集まった。天守の1階から6階、辰巳附櫓、月見櫓に分かれ、日本手ぬぐいで床の隅々までから拭きした。寿小学校4年の西澤遼君(10)は「国宝のお城だから、ずっと形が残るように心を込め磨いた」と話していた。
 作業後は元松本城研究専門員・南山孝さん(71)が床磨きのいわれや松本城の歴史を紹介した。市松本城管理課の曽根原真係長は「地元の誇りである松本城を身近に感じ、愛着を持つ機会にしてほしい」と願っていた。9月まで6回実施する。