政治・経済

日銀松本支店が新紙幣公開 近く支店に掲示

日本経済の礎を築いた渋沢栄一が描かれた新1万円札など

 日本銀行が来年度前半に発行を開始する予定の新紙幣が6日、同行松本支店で報道陣に公開された。表面に1万円札は渋沢栄一、5千円札は津田梅子、千円札は北里柴三郎と新たな人物肖像が描かれるほか、3Dホログラムといった世界初の偽造防止技術を導入している。

 新紙幣の登場は平成16(2004)年以来20年ぶり。裏面の絵柄は1万円札が東京駅、5千円札が植物のフジ、千円札が浮世絵の荒波と富士山となっている。現行の紙幣よりも額面の数字が大きい点が目を引く。3Dホログラムは、傾けると肖像の人物などの角度が変わる。
 新紙幣は発行後、市中の銀行を通じて一般に流通する。数年をかけて入れ替わるものの、現行の紙幣も利用できる。日銀松本支店は近日中に、店頭で見本券の掲示を始める。一般の人も見学できる。山本格支店長は「物価や金融システムの安定と同じく、安心してお金を使える環境が大切。発行に向けてしっかり対応したい」と話している。