連載・特集

2023.6.19 みすず野

 「ロ(6)マンティ(1)ック(9)」の語呂合わせで、今日は「ロマンスの日」だそうだ。企業などでつくる日本ロマンチスト協会(本部・長崎県雲仙市愛野町)が平成20(2008)年に制定した◆協会のサイトをのぞくと、ロマンチストを「大切な人を世界で一番幸せにできる人」と定義している。恋愛に限った言葉だと捉えられがちだが、解釈を広げて「大切な人」なら、おそらく多くの人は趣旨に異論がないだろう。必ずしも大切でなくていい。人を思いやる。コロナ禍の我慢も考えようでは"ロマンス"の日々だった◆「恋人の聖地」というのもある。地域活性化支援センター(静岡市)が進めるプロジェクトで、やはり人と人の縁を結ぶ。安曇野市の穂高神社が昨年、民間施設が対象の「サテライト」に選ばれた。仲むつまじい双体像を彫った道祖神がシンボルに挙がる。地域への思いも育みたい◆冒頭の記念日がうたう「大切な人と極上の一日を過ご」せるかどうかは分からないが―たとえ片思いでも、極上でなくても―周りとのつながりを確かめたり、日頃お世話になっている人に感謝を伝えたり。ロマンス力を高めよう。