南安曇農高生が公園造りに参加 2人が測量体験 黒沢洞合自然公園

安曇野市が三郷小倉の黒沢洞合自然公園で進めている公園拡張整備事業に、南安曇農業高校の生徒が参画している。希望した3年生が課題研究の一環で携わり、技能を磨いたり整備内容を考えたりしながら公園を広げる考えで、市は次の世代が関わることで長く愛される公園づくりにつなげる。活動の第一歩となる現地測量の体験が24日に行われた。
同校環境クリエイト科デザインコースの田口湧大さん(17)と藤原凌太朗さん(17)が参画している。2人は拡張用地の段々状になった地形を生かし「日本の四季を表現できたら」と思い描く。
拡張に向けては基本設計業務の公募型プロポーザルが行われている。6月に生徒2人が植生を学ぶ機会をつくる予定で、基本設計を受託した業者との顔合わせも見込む。来年度以降に実施設計と工事を予定している。
24日は、現地測量業務を担当しているエンジニヤエヌディー(豊科)が測量体験に協力した。青柳昌利社長をはじめ従業員に同校出身者が多く、「後輩のためならば」と一肌脱いだ。青柳社長は「測量や設計がどういうものか理解してもらいたい。この業界に入って若い力を発揮してほしい」と期待する。
同公園は里山の自然に触れ合うことが目的のビオトープ(生物生息空間)公園で、平成19(2007)年3月に完成した。面積は5646平方メートル。水生昆虫が自然発生できる環境を整えたビオトープ池とせせらぎ、保全された植生、バイオトイレなどが特徴で、三郷中学校の生徒の学習成果が実施設計に反映されたり、生徒が造成を手伝ったりした。
拡張は公園東側の約1万4000平方メートルを対象としている。