野外劇「テンペスト」 市民芸術館の屋上庭園で7月上演

松本市深志3のまつもと市民芸術館で7月21~23日、シェークスピア原作の野外劇「テンペスト」が上演される。前総監督・串田和美さんの退任後最初の創作作品で、初めて屋上庭園が舞台となる。キャスト、スタッフとして多くの市民が携わる松本らしい作品を目指しており、このほど演出家らによる事前レクチャーが開かれた。
シェークスピア全37作品を訳した翻訳家・松岡和子さんと、演出家・益山貴司さんが、同館で市民ら約50人に作品や趣向を解説した。
益山さんは屋上庭園を物語の舞台となる島に見立て、街の風景を生かす演出構想を語り、「視覚的に面白いものにしたい。鮮やかでにぎやかなお祭り騒ぎの作品に」と意気込んだ。串田さんと親交が深い松岡さんは、市民約30人が出演するとし「松本の皆さんを演劇好きにしたことが彼の一番の功績。どのまちより感度が高い」とたたえていた。
今作は県出身の俳優・羽場裕一さんが主演し、スタッフは衣装のひびのこづえさん、振付の黒田育世さんらが名を連ねる。稽古は6月下旬に始まる。