教育・子育て

部活の地域移行 平日志向 松本市教委が小中学生調査

 公立中学校の部活動の指導を地域や民間団体に委ねる「地域移行」で、松本市教育委員会は27日、中学生と小学校5・6年生らに昨年度実施した意向調査の結果を公表した。地域クラブ移行後の活動希望を「平日」「休日」で聞いたところ、4割強の児童生徒が、休日は「やりたくない」「参加したくない(どちらかといえばを含む)」と答え、負担が少ない平日志向が強いことが分かった。

 中学校入学前の小学校5・6年生は、平日だと「やりたい」が81・2%、「やりたくない」が18・8%で、休日だと「やりたい」が55・6%、「やりたくない」が44・4%だった。中学校1・2年生には休日の実施希望を聞き、「参加したい、どちらかといえば参加したい」が56・2%、「参加したくない、どちらかといえば参加したくない」が43・8%だった。
 小学校5・6年生は「楽しむことを大切にしてほしい」との声が7割以上を占めた。やってみたいスポーツや文化活動の上位は、バドミントン、バスケットボール、サッカー、美術、卓球だった。
 調査は昨年12月に小学校5年生~中学生、保護者、中学校教員の計1万9831人を対象に実施し、オンラインで回答を求めた。
 国は本年度から2年間で、部活動の休日の地域移行を掲げている。松本市は将来的な平日の地域移行も見据えて昨年末に事業計画を策定、6月には有識者でつくる検討協議会を発足する。市教委の伊佐治裕子教育長は「休日を休みたいという子供たちの意志を尊重する必要もある。選択肢を増やすことが、子供たちの『やってみたい』という希望をかなえることになる」話している。
 意向調査の結果は市ホームページに掲載している。