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塩尻市立図書館の2人 「認定司書」に

日本図書館協会の「認定司書」になった大深さん(左)と青山さん

 塩尻市立図書館の司書・大深めぐみさん(45)=塩尻市=と青山志織さん(38)=松本市=が同館として初めて、日本図書館協会の第13期の「認定司書」に新規で認定された。実務経験や実践的知識・技能を継続的に習得し、図書館経営の中核を担う位置づけの司書となる。

 今回の認定は新規9人、更新7人。認定期間は4月1日からの10年間。協会は平成22(2010)年に認定を始め、認定司書は今回分を含め45都道府県で166人いる。
 認定は個人申請で、司書資格取得後の公共図書館などの勤務経験が10年以上あり、研修受講や社会活動など一定の研さんを積んだことが前提条件だ。オリジナルの著作や論文(8000文字以上)を提出し審査を受ける。
 大深さんは地元の茨城県内の大学を卒業後、通信教育で司書資格を取得、日本医師会医学図書館勤務を経て、結婚を機に平成19年から塩尻で働く。医療・健康情報サービスに関する論文を執筆した。青山さんは京都市内の大学の司書課程で学び、松本市図書館勤務を経て平成25年4月に塩尻で働き始めた。認定に向け、研究誌掲載論文に加え、市立図書館と学校連携に関する論文を新たに書いた。
 2人は会計年度任用職員で、技能向上を目指し11月に申請した。大深さんは「ほっとした。今後も研さんを積み、調査支援業務や情報リテラシー支援のサービスに生かしたい」と話す。青山さんは「一日でも長く図書館に関わる仕事がしたい。塩尻の図書館に来て相談してほしい」と語る。
 上條史生館長は「司書の専門性を客観的に評価され、利用者の信頼につながる」とし、利用者や職員への波及効果を期待している。

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