政治・経済

岡田地区の国道143号 木製レールを鋼製に交換へ 設置費高く耐用年数短く

腐って崩れ落ちた木製ガードレール

 松本市岡田地区の国道143号に設置されている木製ガードレールの老朽化が進み、複数箇所で崩落するなどしている。田中康夫知事時代の平成18(2006)年度に県産材の活用と景観への配慮を目的に設置されたものだが、設置費用が高額な上に耐用年数も短く、県松本建設事務所は4月以降に順次鋼製に交換する。

 国道143号の拡幅に伴って、田園沿いの668メートルの区間に設置された。コンクリート製の支柱に直径18センチ、長さ2メートルの丸太が平行に2本、ボルトで取り付けてある。安曇野市内の国営アルプスあづみの公園周辺などに設置されている、背面を鋼板で補強した木製ガードレールと違い、簡易な構造だ。
 現在は丸太の至る所にひびが入り、腐って崩れ落ちている箇所にはパイロンを立てて、ドライバーに危険を知らせている。当初の目的とは裏腹に、景観を害するような状態が長く続いていた。
 木製ガードレールの設置費用は従来型の鋼製の約3倍で、耐用年数も10~15年と従来型の半分に満たない。このため、道路を管理する松本建設事務所は鋼製への変更を決めた。「新しい鋼製ガードレールは環境に配慮したベージュ系の色になる」としている。

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