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大雪 松本で27センチ 主要道が広範囲で通行止め

塩尻市の国道20号高出交差点で、通行止め区間の除雪を始める除雪車(10日正午ころ)

 本州南岸を進む低気圧の影響で、中信地方は10日、朝から大雪となった。気象庁によると、午後7時現在、松本市沢村(松本)で27センチの積雪を観測し、長野地方気象台は松本地域と木曽地域の全域に大雪警報を発表した。松本で20センチ以上の積雪となったのは平成30(2018)年以来5年ぶり。主要道路が各地で通行止めとなり、JR中央西線は正午以降運転を見合わせ、県営松本空港を発着するフジドリームエアラインズ(FDA)の定期便も欠航が相次いだ。

 松本平と南信、東信などを結ぶ主要道路が積雪や凍結、除雪作業に伴い通行規制が行われた。長野道の松本インターチェンジ―岡谷ジャンクション間をはじめ、国道19号の松本市渚―広丘高出―岐阜県中津川市間、塩尻市と諏訪地域を結ぶ国道20号、塩尻市の国道153号善知鳥峠付近、松本市と上田市を結ぶ国道254号三才山トンネル前後、木曽町と伊那市を結ぶ国道361号権兵衛ルートなど。車の立ち往生やスリップ事故も多発した。
 JRは、中央西線が塩尻―中津川間で正午から運転を見合わせ、特急しなの上下16本が長野―名古屋間で運休した。
 県営松本空港発着のFDA定期便は10便中8便が欠航した。福岡線の松本着便は雪の影響とみられる機材トラブルで滑走路上で自走できなくなり、駐機場までけん引されて乗客を降ろした。
 高速バスは中央道の通行止めなどの影響で新宿線や名古屋線などに運休する便があった。松本市内の路線バスは夜間の便を運休した。
 南木曽町の蘇南高校が休校し、他の高校や小中学校も多くが下校時間を早めた。
 気象台によると、11日の県内は天気が回復し、晴れる見込み。松本の最高低気温は氷点下1度、最高気温は8度と予想されている。