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全中スキー女子大回転で澤村玲奈(明善)が優勝 松本地方の女子では初の快挙

女子大回転で頂点に立った明善の澤村

 全国中学校体育大会のスキー・アルペン競技は大会2日目の8日、下高井郡野沢温泉村の野沢温泉スキー場で女子大回転を行った。松本・木曽地方の選手は、澤村玲奈(明善3年)が2本合計2分9秒39で優勝を果たした。地元勢では、開田の水谷美穂が優勝した平成29年度以来2人目、松本地方の女子では初の快挙となる。県大会優勝者の森下つぼ実(木祖3年)は2本合計2分18秒49秒で25位だった。
 澤村は1本目に1分5秒52の好タイムで2位につけると、2本目も1分3秒87の2位にまとめ、合計で2番手に0秒35差をつけて快勝した。森下は1本目に体勢を崩してタイムロスするなど33位と出遅れ、2本目に挽回するも10位入賞に届かなかった。

 女子大回転で澤村玲奈(明善3年)が全国の頂点に立った。1本目、2本目ともにきっちりと好タイムにまとめる安定した滑りを披露。上位陣の記録が出そろって優勝をほぼ手中に収めた瞬間、ライバルたちからの祝福を受けた澤村の表情は満面の笑みで輝いた。
 優勝の要因は2本ともトップと僅差の2位にまとめた安定感だろう。1本目を終えた時点で「トップと僅差だったので自分の滑りをすればチャンスがある」と確信した。小さな課題を修正し、一つ一つのターンに細心の注意を払って臨んだ2本目、リズムよく旗門を通過する澤村は最後までスピードに乗った。
 持ち味は「一回一回が正確なターンと、雑にならない滑り」と澤村。まさに"自分の滑り"を大舞台で示し、有言実行で金メダルをつかみ取った。
 10日には得意の回転が待っている。県大会で準優勝だった大回転を制し、いよいよ2冠が視野に入った。「地元長野で2冠が取れたら最高」。有終を飾る覚悟を見せる。