美ケ原高原がシーズン入り 美しの塔前で開山祭

松本市郊外の美ケ原高原に本格的な観光シーズンの到来を告げる開山祭が12日、高原にある美しの塔前で開かれた。松本市や上田市、小県郡長和町の関係者約50人が集まり、鏡開きや合唱などを行って今季のにぎわいと安全を願った。
式典を主催した美ケ原観光連盟の会長を務める松本市の臥雲義尚市長はあいさつで、「SNS(交流サイト)で放牧の様子などを若い人たちが発信し、若者が美ケ原に訪れる新しい動きも広がっている」と今季に期待した。開山祭は今年で70回目となり、節目を記念して長和町の混声合唱団・長和グリーンハーモニーが「美ケ原讃歌」を歌い上げた。
美ケ原高原の昨年の来訪者は42万1200人(前年比3万8700人増)で、新型コロナウイルス禍前の水準に戻りつつある。一方、高原内の牧場に柵を乗り越えて入ったり、禁止しているドローンを飛ばしたりする人が増えている。今季は19日に牛の放牧が始まるといい、美ケ原牧場畜産農業協同組合の百瀬勤組合長は「マナーをしっかり守って楽しんでほしい」と話していた。