上高地線の利用者2.2%増 昨年度 4年連続で前年度上回る

アルピコ交通(松本市井川城2)は23日、松本市内を走る鉄道・上高地線の昨年度の利用状況をまとめた。利用者数は前年度比2・2%増の173万7000人だった。新型コロナウイルス禍で大幅に落ち込んだ令和2年度から増加傾向で、4年連続で前年度を上回り、コロナ禍前の元年度の水準に近づいた。
通学や通勤での定期利用者は前年度比1・1%減の106万2000人だったが、観光客が多くを占める定期外利用者は同7・8%増の67万5000人となった。
定期利用者の減少は、コロナ禍によりリモートワークやオンライン授業が増えたことと、少子化が進んだことが影響しているとみられる。一方で海外からの旅行客などが急増したことで、定期利用者の減少分を定期外利用者が補った形になる。同社鉄道事業部の隠居哲矢部長は「安定的な収入につながる定期利用者を増やすとともに、観光客に多く利用してもらえるようにPRに努めたい」と話している。