水源の森 育樹作業に汗 木曽町三岳の町有林 愛知から応援隊 交流も

木曽川下流の愛知県の住民が木曽郡内で育樹に取り組む催し「水源の森応援隊」が24日、木曽町三岳の町有林で開かれた。水源地の保全や木曽川上下流域の住民同士の交流を目的とし、約90人が余分な枝を払う「枝打ち」や間伐に汗を流した。
木曽広域連合と、愛知県の4市1町に水道水を供給する愛知中部水道企業団が主催した。公募に応じた住民約50人らは、郡内の森林関係者らに教わり、のこぎりで木や枝を切った。枝打ちをすることは、節のない良質な材の生産や、日光を入れる森の環境整備などの目的があることを聞いて実践した。
長久手市から参加した小学2年生・鴫原里佳さん(8)は「木は想像より堅い感触。(教わった)枝を下から切るのが難しい」と話し、熱心にのこぎりを動かした。父親の周作さん(41)は「木曽が好きでよく来るが、こうした体験は貴重。子供も林業の大変さなどを感じてくれたら」と話していた。
広域連合と企業団の交流は平成12(2000)年に始まり、応援隊の活動は19年から続く。企業団の谷澤英一営業次長は「水環境を守ることに理解を深めてもらう機会になれば。今後も取り組みや交流を続けていきたい」と話していた。
作業後、三岳の太陽の丘公園で木のコースター作りなどの体験活動もあった。