新しい開田支所が完成 木曽町 木造 地元材ふんだんに 防災拠点 図書館分館も

木曽町役場の新しい開田支所が完成し、7日に業務を開始した。同日朝に開所式があり、地場産材をふんだんに使って作られた真新しい姿が、地域住民にお披露目された。
新たな支所は木造平屋約460平方メートルで、伝統的建築様式・切り妻の大屋根構造を採用した。庁舎内外をバリアフリー化し、屋根付き駐車場を設置。72時間稼働する非常用発電機を備え、防災拠点としての役目も果たす。支所内の一角には、木曽町図書館の新たな開田分館もオープンした。
使用されている木材のうち、開田地区・管沢にある町有林で伐採されたヒノキが約6割を占める。柱や壁などに割り当てられ、木曽の森林を思わせる清らかな香りを放つ。
旧開田村時代の昭和42(1967)年に建てられた旧支所は、耐震性に課題があったため、地元住民らによる協議を経て令和5年に解体。関連経費約4億5200万円をかけ、新支所の建設事業を進めてきた。
開所式では関係者約30人が出席し、新支所の門出を祝った。原久仁男町長は取材に「(地元町有林産材を使い)開田らしい良い建物になった。この地域のこれからの核となる施設になってほしい」と語った。