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あがたの森公園で夜間の遊具使用で騒音 松本市の対応に疑問の声も

施錠された遊具(20日、男性提供)。21日に解除され、午後4時以降も使える状態になった

 松本市県3のあがたの森公園で、夜間に遊具を使用する音がうるさいと近隣住民から市に苦情が寄せられ、市が対応に苦慮している。市は昨年12月19日から今月21日まで滑車の音が出る遊具に南京錠を施し、午後4時~翌日午前9時ごろまで使用禁止とした。ところが、家族連れの公園利用者から「施錠する時間が早すぎる」と市の対応を疑問視する声が上がった。

 昨年10月、女性とみられる近隣住民から、匿名で「夜中にターザンロープで遊んでいる人がいてうるさい」と市に電話で苦情があった。市は夜間の使用を控えるよう求める警告看板を設置したが、騒音は収まらなかった。その後も匿名の通報が電話と電子メールで寄せられたことから、12月19日、滑車で動くターザンロープと、複合遊具の滑車の付いた部分に南京錠を設置した。
 施錠の開始時刻は、日が短くなっていたことから、管理を請け負うシルバー人材センターの職員が帰宅する時刻に合わせて午後4時に設定し、「騒音対策のため、16時以降遊具を閉鎖します」との周知看板も出した。
 一方、松本市中央3の自営業の男性(45)は今月20日、保育園児の息子を連れて午後4時20分過ぎに公園に行ったところ、施錠された遊具を見て「明るい時間なのにどうして遊べないのか」と落胆した。すぐに市公園緑地課に電話して抗議したところ、翌21日には施錠が解除された。
 市公園緑地課は取材に対し、施錠はもともと21日に解除する予定で、日没までの時間が長くなったためと説明した。男性は「使用禁止は強制的な措置で、午後4時からの閉鎖が適切だったか疑問が残る」と首をかしげる。
 施錠は解除されたものの、再び夜間に遊具を使用する騒音が問題化する恐れがある。同課の布山明彦課長は「当面は様子を見て、騒音が収まらないようなら再度施錠をすることも考える必要がある。施錠する場合は、日没に合わせて開始時刻を検討していく」と話している。